「バリ バイオダーバーシタス 主な活動」


    財団の趣旨
     地球環境の持続可能な発展を考えた社会づくりの重要性は、今や地球市民の共通認識となりました。地球環境問題解決への取り組みを、市民がそれぞれの立場で、解決策を実行しなければ、46億年の歴史をもって生物の相互関係が保たれてきた、地球のバランスを崩し、存続の危機をも招きかねない事態に陥るでしょう。わたしたちは、地球環境問題の中でも、地球温暖化問題は、取り組むべき大変重要な課題とかんがえます。温室効果ガスの削減へ向けた取り組みの内容は、技術面、社会システム面、経済面、自然環境面などの多方面からの取り組みが必要とされます。このなかでわたしたちは、とくに自然環境の側面から地球温暖化防止の対策に取り組んでいきます。
     地球上にすむ私たちにとって、地球温暖化防止のための活動を行う場所は、限定されません。地球上のどの地域における温暖化への負荷も、世界的な影響をおよぼすことにつながるためです。地球環境問題の恐ろしいところは、誰かがどこかで自分達の利のためだけに行った環境へのダメージを与える行動が、世界的に広がってしまい、地球全体の環境の危機を招いてしまうということです。このため、世界中のどの場所にいても、環境への気遣いが必要です。わたしたちは、とくにインドネシア共和国に環境活動の拠点をおき、地球環境問題の解決へ向けた、生物多様性の保全、地球温暖化防止のための温室効果ガス削減について、農業と林業を始めとした環境保全および環境教育に関する活動を行います。

     世界に生息する全ほ乳動物の12%、全顕花植物の10%、また、世界の第3位の熱帯雨林面積がインドネシアに存在すると言われます。けれども、近年、材木やチップ材目的の不法伐採、石けんや食用油等の目的のアブラヤシプランテーション、広域な森林火災、貴重種の売買などにより、かつて豊かだった森林環境は、急速に低下し続けています。2011年現在のインドネシアでは、国際的なREDD+(途上国の森林減少・劣化に由来する温室効果ガス排出の削減)への取組みの強化を背景とし、森林と生物多様性の保全と再生、持続的な管理に力を入れている状況にあります。これと同時に、環境保全を行いながらの、地元の経済発展、雇用増加、農林産業振興が喫緊の課題とされています。つまり、インドネシアでの環境活動は、地域経済の安定と活性化、森林と生物多様性保全による地球温暖化防止の両立が重要な鍵となっているのです。
     この具体的な実現については、わたしたちが母体となって現地の国立高校と一緒に、アグロフォレストリープロジェクト(バリ島)や植林事業を実践しています。わたしたちは、日本国内からのプロジェクト支援への企画、提案にとどまらず、現地と密接に継続的なコミュニケーションを行い、プロジェクトの実践をも行ってきました。私たちのほとんどは、インドネシアにゆかりのある環境活動でそれぞれに活躍してきた経験豊富な人々で構成されています。これまでに、インドネシアの現地の方々との関係は、県行政、村長、宗教関係の長、相互扶助組織の長、そしてもちろん現地住民の方々、いずれの立場の人々ともコミュニケーションがゆき届いており、つねに役割分担の指導および周知が可能な体制を築いてきました。さらに、わたしたちが、活動連携している国立高校については、財団のスタッフがこの高校教師であり、教育と環境活動のカリキュラム体制も整っていて、共同した環境活動を実践する関係にあります。

     わたしたちのインドネシアにおける環境活動に対する取り組みへの強みは、以下にあります。発展途上国の国々、そして特にインドネシアを視点とし、この地域で活動する人によって行われるプログラムの一部は、現地の人々へ対する押しつけにもなりかねない思いやり、そして外国人主導の価値観による指導、そして一部の現地人だけへの利権や利益配分の流れ、という現状があることが否定できません。つまりは、現地の人々が心を開き、心から信頼し、気持ちの上で平等なプログラムを運営している団体はあまりないといわざるをえません。そのために、現地人と日本人が一緒になって、現地の人々の目線に合わせ、彼らが心から協力し合える活動が必要であると認識できる、心ある人々が集まり、かつそれを実践できる、専門的スキルを持つ団体が必要とされます。それを、実現できるのが、わたしたちなのです。わたしたちは、インドネシア共和国を主軸とした東南アジア諸国の環境問題の解決と、同時に経済活動の活性化を図りながら、かつ環境教育の推進もかねて、広く公益に寄与することを目的とした活動を行っていきたいと思います。


    高校の先生たちと一緒に。いつも元気でフレッシュな財団です。

  1. アグロフォレストリー活動


  2. 植林活動(新規/再植林/コミュニティフォレスト/CO2削減プロジェクト)


  3. 環境活動バリ島エコツアーの企画運営
     (環境活動の他、宿泊、トレッキング、地元民との交流、伝統行事への参加を含む)
     ( 宿泊施設完備:外国人向けのエコツアーの受け入れ施設有)


  4. 環境教育活動(現地学校との共同授業、ワークショップの展開)


  5. 環境コミュニケーション&プロモーション
     (環境経営企業様へのコンサルティングサポート)


  6. 村人への農業教室の開催


  7. 出版活動(ゴミ問題/自然環境等をテーマとした絵本の出版)


  8. 国際協力の運営、協定サポート


  9. 日本語教育/文化交流/コミュニケーション教育




  10. 1)バリ島の地域社会とともに「生物多様性の修復と保全を行う」ことになります
    2)地元民の生活基盤である水の保全、農林業の未来をサポートする事ができます
    3)「グローバルな視野での森林再生の社会貢献活動を展開する」ことができます
    4)教師グループがコーディネーターで環境教育を行うため、
     「教育・社会貢献の推進」が可能になります


     持続性という意味では、「自然環境づくり」はもちろん、「人づくり」のインパクトも大きい当財団プロジェクトでは、 将来、日本とバリ島(インドネシア)の架け橋となり様々な活動を展開してくれるような 「人」を育てたいと願っています。 ぜひ、ご賛同いただければ幸いです。


     
    2009年2月19日
    バリ バイオダイバーシタス
    代表 IMADEMEIKO SUGIATMIKA