バリ バイオダイバーシタス のプログラム
◆植林活動
◆アグロフォレストリー活動
アグロフォレストリー(コミュニティフォレストとも呼ばれる)とは、住民参加型の林業や農業の複合産業により、地域経済の安定と自然・生物多様性の保全を両立する手法です。荒廃した森林伐採地(塩害の出ていない土地)に、地元在来種を対象としながら、住民の金銭収入につながる果樹、木材となる種を混ぜて多様度を意識しながら植栽します。これらが幼樹のうちには、地面への太陽光がのぞめる事により、地面部ではキャベツや唐辛子、落花生などの農業を同時に行います。樹木からの商品作物が得られるまでは、地面部の農業作物から収入を得ます。またこれと同時に、崩壊した住民間のコミュニティを取り戻し、役割分担、相互扶助、収入の配分などについてルールをつくり、自治を行うことを導きます。さらに、多様な植物が成長するにつれ、鳥類、昆虫などが生息する様になり、生物多様性が高まっていきます。
本財団は、近年、観光開発や家具材住宅材への無計画な材木取得の影響で、森林減少とその水源環境の悪化が問題となっているバリ島を活動拠点としています。現地では、伐採後の土地は、放置がほとんど、また地元民の産業として無計画にミカンおよびコーヒー栽培が行われ、土地が痩せてしまっています。日本からの助成活動資金を得て、アグロフォレストリーを現地村民と一緒に実践していています。国家と現地行政および大学研究者と連携し、専門的かつ政策実現可能な形で進めている。住民が共同して手法を学び、地元民の現金収入の確実な機会が増やしながら自発的な産業振興の力を生み出します。さらに、生物多様性の高い森林を育てながら、環境保全と地域経済の活性化の両方の発展を、苦慮試行している最中にあります。
専門家と村人とのディスカッション
アグロフォレストリー作業風景
◆植林活動
活動拠点:バリ島 バンリ県 キンタマーニ高原
キンタマーニ高原のバトゥール湖は、湧水湖で、周囲の多様な植物種に支え
られ水源涵養林の貯水機能によって、豊富な水量を維持してきました。ですが、近年、家
具材,果樹の栽培等の用途で過度に伐採されたことで林がなくなり、土地周辺の農
業用地と同時に湖の乾燥化が進みつつあり、住民の9割を超える農業生活へ深刻な影
響を及ぼしています。
現在、バリ州ではバリ島全体の失われた緑を取り戻すことを目的に、自然環境の保全に力を入れています。
バリ島の自然環境の保全、そして住民の水源を確保するため、多様な在来種の植林によって、
この水源涵養林を豊かにすることが急務とされているのです。
現在、バリ州およびバンリ県知事による要請で、同県内の伐採が著しかった地域
の土地の水の保全を目的とし、木を提供、及び植える、ボランティアな主体が募集されています。
水源保全,生態系の回復、地元経済の活性化の理由から,この地の植林活動が切望され
ており、日本からのプロジェクト援助・協賛も求められています。
インドネシアの植林対象地では、貧しい暮らしの住民や強制移住者のすむ未開の島も多くあります。「社会貢献」という外国人の理想のもと雇われた現地インドネシア人コーディネーターのもとで、現地住民は安い賃金で労働させられている例もあります。これは、(不当労働への)外国人への排他的な考え方や、(貧しさから来る生活のためにやむを得ない)不法伐採などを招くことにもつながります。その様な中で、バリ島はまだまだ貧しい生活を送る人々もいますが、比較的生活レベルも安定し始めています。本案件の対象地の治安は良く、また、ヒンドゥー教は、日本人の仏教感ともよく似通っており、現地住民との双方向なコミュニケーションが行き届いた社会貢献が可能です。
インドネシアの環境活動の中には、
中央政府の役人や、その天下りの人々が利権を獲得するための活動があります。
本財団は、バリ島に住むバリ人が中心となって構成されている財団です。
バリ人の生活者の視点で、社会貢献のために誠実な活動を展開しています。
その意味では、全く利益追求ができない純粋さを持っています。
インドネシア、そしてバリ島の環境活動を考える場合には、まず本財団にご相談ください。